最近読んだ小説「破局」
英語の勉強や医学も中弛みとなっており、最近小説を2冊ほど読みました。
「こういう人いるわー」といった人間から不純物を取り除き、そのやばい部分を濃縮したような人間をどちらの作品も描いています。
どちらもアンハッピーエンドです。笑
今日は「破局」について書きたいと思います。
・「破局」
2020年に上半期に芥川賞を受賞した作品です。慶應義塾大学の男子学生、恵まれた体格からラグビーに打ち込んでおり、ストイックな性格で就職活動も順調、美人な彼女・・・
一見すると本当に好青年で何不自由なさそうな男性が主人公です。しかし、実は彼は「腹が減った、眠い、性欲」といった生理的欲望と、「こうあるべき」という行動規範でしか世界を認識していません。
物語はそんな彼から見た世界を、彼の視点で描かれています。
順風満帆だった生活から徐々に転がり落ち始め、二人の女性の間で翻弄され、周囲の人間からも見放され・・・
といった感じの話です。
率直な感想として医者によくいそうなタイプだなと思いました。笑
完璧だけどなんか変な人って世の中にたくさんいますよね。
人間関係って「正しい」だけじゃ成り立たたんよなって思いながら読んでました。
自分はどう思うのか、相手にどうして欲しいのか。クリアカットにいかないことばかりです。
時には「正しくない」(≒「集団から逸脱した」)自分も受け入れてもらわなくてはいけませんし、完璧に正しい人間がいたらそれこそ逸脱してますよね。
1時間〜2時間程度で読める分量なのでお暇な時に読んでみてください。
アダルトな内容も多いのでお気をつけて。笑