修練の日々

今日は当直(ほとんど患者は来ません)ですので、日々の生活について思う事をつらつらと書きたいと思います。

 

産婦人科の専門医を取得するためには色々な条件があります。お産を100件以上、帝王切開執刀30件以上、子宮全摘10件以上…などですが、すべて所要の基準を満たした施設で経験することが条件です。

 

私が今働いている病院は年間お産件数が50件程度であり、指導医のライセンスを持った上級医もいないため所要の条件を満たしておらず専門医に必要な症例を経験できない状態です。そのため近くの大きな病院(N病院、H病院)で研修をして症例を集めています。

 

産婦人科は他科と比べると扱う内容は幅広く、大きく分けると周産期・腫瘍・不妊・女性ヘルスの4つに分類されます。女性ヘルスだけがイメージが掴みづらいと思いますが、更年期障害や月経困難症など女性に関する問題を幅広く扱っている分野です。私の職場の外来では患者さんのほとんどがこの女性ヘルスの分野の方です。

 

今私が研修に行っているN病院では腫瘍を主に扱っており、特に腹腔鏡の手術が盛んです。産婦人科の手術では開腹手術と腹腔鏡手術があり、近年腹腔鏡手術がその地位を高めてきています。私もこの技術を習得したいと思い修練に励んでいるわけですが、最近やっと外来を持つことができ、先日初めて手術を組む事になりました。60代の腹腔内全体を占めるほどの巨大卵巣腫瘍の方ですが、超音波では血流なし・充実性部分も見られず、MRIの所見からも良性であろうと考えています。術式は腹腔鏡下の両側付属器切除とする予定です。明日この方とご家族に手術の説明をする予定となっています。時間があれば説明内容も記事にしてみたいと思います。

 

H病院はお産を取り扱っている病院です。年間分娩数は1700件以上。無痛分娩も行っており、とても勉強になります。今は治療介入は上級医が完全に決定していますが、ゆくゆくは自分で判断して介入させてもらえるように信頼関係を気づけていければと思っています。まずは件数を稼いで慣れていく事を目標にしたいと思います。

 

つらつらと書きましたが今日はこの辺で。